2025/03/07
なぜか影が薄いビタミンD。その理由を考えてみた!
ビタミンD、聞いたことはあるけれどいまいちピンとこない。ビタミンCなら風邪予防、ビタミンB群ならエネルギー代謝。じゃあ、ビタミンDは? アルファベットの4番目だというのに、あまり話題になりません。その理由を掘り下げてみました。

ビタミンDの知名度が低い理由とは?
ビタミンDは体にとって大切な栄養素。それなのに知名度は控えめです。美容や健康に気をつかう人でも、ビタミンDを意識して摂っている人が少ないのではないでしょうか。実は、この影の薄さには理由があります。
自然に体内で作られる、けれど…
ビタミンDは食べ物から摂るだけでなく、日光を浴びることでヒトの皮膚でつくられます。なんだか得した気分になりますよね。でもこの「つくれる」という事実が、かえって認知度を低くしてしまいました。
「食べなくてもいい栄養素」と思われがちで、日本では積極的に摂る意識があまりありません。その結果、日光を浴びる機会が減った現代人は、見事にビタミンD不足に陥っています。
足りなくても、すぐ困らない!
ビタミンCが足りないと肌荒れや風邪。鉄分が足りないと貧血。わかりやすい症状がある栄養素は、意識されやすいもの。でもビタミンD不足は、じわじわくるタイプです。
骨がもろくなったり免疫が落ちたり…でもそれ、何年もかかる話。「今日ちょっとビタミンD足りないから、しんどいわ~」なんて人、いませんよね。だから、気にされにくいのです。
研究が進んだのが、わりと最近
「骨のビタミン」としては、昔から知られていたビタミンD。ただし、免疫やメンタル、筋力にまで影響があるとわかってきたのはここ最近のことです。
それまでは「カルシウムを助けて骨を丈夫にするくらいでしょ?」くらいに思われていたので、注目度も低めでした。今になって「実はめっちゃ大事」と言われても、医師でさえも地味なイメージをなかなか払拭してくれません。
【まとめ】
ビタミンDの知名度が低いのは…
■体内でもつくれるため、食べて摂る意識が低いから
■不足してもすぐに困らず、放置されがちだから
■ 重要性が認識されたのが最近すぎたから
こんな理由がありました。だからこそ、意識的に取り入れることが大切です。
監修/医師 斎藤糧三(日本機能性医学研究所/斎藤クリニック)
取材・文/蓮見則子