ビタミンDを語るのに欠かせない男！ホリック博士とは？

ビタミンDの研究を語るうえで、この人を避けて通ることはできません。「ドクター・ビタミンD」の異名を持つ、ボストン大学のマイケル・F・ホリック博士。彼こそが現代人にビタミンD不足の深刻さを訴え続けてきた第一人者。医学的な功績はもちろん、彼の研究がどのように社会に影響を与えたのか、その足跡をたどります。

ホリック博士が変えた、ビタミンDの常識

ホリック博士の研究は、ビタミンDが単なる「骨のためのビタミン」ではないことを世界に知らしめました。彼の功績を知ることで、私たちの健康にとってビタミンDがどれほど重要なのかが見えてきます。

ドクター・ビタミンＤこと
マイケル･F･ホリック 博士（Dr. Michael F. Holick, MD, PhD）

＊PROFILE＊
ボストン大学医学部教授。ビタミンD研究の世界的権威、ビタミンDの生化学・生理学・代謝学・光生物学の分野で数多くの研究を発表。400以上の査読付き論文、200以上の総説、多数の書籍執筆。内分泌学会「ビタミンDに関する診療ガイドライン」の議長を務める。
著書『The UV Advantage』『The Vitamin D Solution』でビタミンDの重要性を世界に広め、アメリカでのビタミンD強化食品の普及に大きく貢献。米国内科学会専門医、米国栄養学会フェロー、米国医師会会員。機能性医学学会のライナス・ポーリング機能性医学賞など、多数の受賞歴あり。

「ドクター・ビタミンD」の異名を持つ男

ホリック博士は、ビタミンD研究の世界的権威。2005年に出版した『The UV Advantage』では、ビタミンD不足がさまざまな疾患を引き起こすことを提唱し、大きな注目を集めました。

その後も、がん・自己免疫疾患・感染症などとの関連を研究し、ビタミンDの重要性を広め続けています。

アメリカでもっとも売れているサプリはビタミンD

ホリック博士の研究がきっかけとなり、アメリカではビタミンDの摂取が一般的になりました。単体のビタミンサプリメントの中で最も売れているのはビタミンD。

粉ミルクにもビタミンDを添加することが義務化されるなど、国全体で「不足させてはいけない栄養素」と認識されています。

それでも、まだ足りない！ 日本での認知はこれから

アメリカと比べると、日本でのビタミンDの認知度はまだまだ、本当に低いのが現状です。

ホリック博士の研究、彼の功績を知ることは、日本においてもビタミンDの重要性を広める大きなきっかけになるはず。ビタミンDの見方が変わるかもしれません。

【まとめ】

■ビタミンD研究の第一人者、ホリック博士
■ ビタミンD不足の危険性を世界に広めた
■アメリカでは彼の影響でビタミンDの摂取が一般化
■日本ではまだ認知度が低く、今後の広がりに期待
ホリック博士の研究がなかったら、今ほどビタミンDは注目されていなかったかもしれません。これを機に、ビタミンDの重要性を見直してみませんか？

監修／医師 斎藤糧三（日本機能性医学研究所／斎藤クリニック）
取材・文／蓮見則子