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知らぬ間に減っている! 年齢とともに足りなくなるビタミンD

2025/03/20

知らぬ間に減っている! 年齢とともに足りなくなるビタミンD

ビタミンDは年齢とともに減って行く

皮膚のビタミンD合成能力は、年齢とともに減る!

ビタミンDは、紫外線を浴びることでヒトの皮膚で生成されます。でも、この機能、年齢とともに低下することがわかってきました。 50歳で20代の約半分、70歳では約4分の1になってしまうというのです。


同じ時間日光を浴びても、若い頃ほどビタミンDがつくれない。しかも、ビタミンDが不足しても自覚症状がないから気づきにくい…。

「昔は大丈夫だったから、今も大丈夫」なんて思っていると、知らぬ間に不足している可能性大!

加齢とともに、欠乏リスクを上げる要因

ビタミンD不足は、ただ年齢のせいだけではありません。ライフスタイルの変化も大きく影響します。


■紫外線ガードの徹底 → しっかり紫外線を防げば防ぐほどビタミンDはつくれない。
■屋外にいる時間の減少 → 仕事もプライベートもインドア派になる人が多い。
■食生活の変化 → 昔ながらの和食派が減り、魚やきのこをあまり食べなくなった。
■腎機能の低下 → ビタミンDを活性型にする機能が落ちる。


「ビタミンDって、食べれば摂れるんじゃないの?」と思うかもしれませんが、食事だけで十分に摂るのは本当に難しいのです。1日の必要量については、追って別記事で説明します。

ビタミンD不足は健康寿命を確実に縮めてしまう

「ちょっと足りないくらい、問題ないでしょ?」…そう思っている人ほど要注意。例えば、人間ドックや健康診断などで高血圧、高血糖、脂質異常症(高コレストロール血症)などを指摘されますが、もしかするとそれも、ビタミンD不足が関わっている可能性もあるのです。


なぜならビタミンDの体内での働きは多岐に渡るため、欠乏した状態が長く続くと体のいろんなところに影響が出ます。


≪ビタミンDが関連する主な症状・病気≫
■骨粗しょう症
■筋力低下
■くる病・骨軟化症
■アレルギー疾患(喘息、蕁麻疹・アトピー性皮膚炎など)
■自己免疫疾患(リウマチ・1型糖尿病・多発性硬化症など)
■がん(乳がん・大腸がん・その他のがん)
■神経精神障害(うつ病など)
■2型糖尿病
■肥満
■高血圧症
■心臓血管病
■肝障害
■腎不全
■感染症(免疫力の低下)
■関節リウマチ
■認知症


え、それも?これも?と思った方は、自分の不調にも目を向けてみて。


例えば、40代女性が更年期だと思っていた気分の落ち込みが、実はビタミンD不足だったということもなきにしもあらず。 ビタミンDはメンタルにも関与しているのです。

【まとめ】

■年齢とともに、皮膚のビタミンD生成能力は低下
■ライフスタイルの変化で、さらにビタミンD不足に
■ビタミンD欠乏状態が続くと骨・筋肉・免疫・メンタルにも影響が…!
ビタミンDはただの「骨ケアビタミン」ではありません。 健康のための必須アイテム だからこそ「もしかして、ちょっと足りてない?」と思ったら、今すぐD活を始めましょう。

監修/医師 斎藤糧三(日本機能性医学研究所/斎藤クリニック)
取材・文/蓮見則子

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