2025/05/19
食べて、浴びて、補う! ビタミンDを増やす3つの方法
「ビタミンD、私にも足りてないかも!」と気づいたら、何から始めればいいのでしょう? 増やす手段は大きく3つ。「日光に当たる」「食べ物からとる」「サプリで補う」。今回はその方法をざっくりご紹介。それぞれの実践方法は、今後の記事で詳しく掘り下げていきます。

ビタミンDの増やし方、基本の3本柱はこれ!
ビタミンD不足が話題になると、「で、どうすれば増えるの?」「何を食べればいいの?」と、誰もが思います。
ここではっきりさせましょう!
ビタミンDを体内に増やすルートは、大きく分けて3つ。
1)皮膚でつくる(日光を浴びることが条件)
2)食べ物からとる(ビタミンD含む食品から)
3)サプリで補う(ビタミンD3サプリメント)
ビタミンDがほかのビタミンとちょっと違うのは、体の中でつくれるビタミンだということ。
一般的に「ビタミン」は体内でほとんど合成できないため、食事から摂取する必要があるのですが、ビタミンDだけはさにあらず。食べ物だけに頼らないのがビタミンDならではの特性です。
でも、実は増やし方それぞれに「ちょっとややこしい事情」があり、このどれもが現代人にはハードルが高いのです。

【方法1】日光を浴びて皮膚でつくる。——でも意外と難しい!
ビタミンDは、日光(正確には紫外線B波)によって皮膚で生成されます。食事からとれる量は意外と少なく、食べて補うよりも前に、浴びることで得られる仕組みが備わっています。
「太陽のビタミン」と呼ばれるのはこのためです。
ただし、紫外線対策が常識となった現代、外出時は日焼け止めや日傘でしっかりガード。
インドア生活やマスク着用の習慣もあり、ビタミンDがつくられる状況に身を置く時間がぐんと減っています。
健康的なビタミンDレベルを保つには、「自分でつくる力」がとても重要。
にもかかわらず、現代では必要量を作り出せていない人が圧倒的に多いことになります。
【方法2】食べ物からとる。——これもかなり難しい!
食生活が和食中心だった頃、ビタミンDは不足しにくい栄養素でした。
ビタミンDが多く含まれる食材の代表は「鮭」「サバ」「さんま」などの脂ののった魚。そして「きくらげ」や「干ししいたけ」といった乾燥きのこ類です。
現代は魚離れ・きのこ離れが進み、毎日きっちり食べている人は少数派。日常的に必要量を食事だけでまかなうのは難しい状況に。
さらに、厚生労働省が設定する「日本人の食事摂取基準」でも、ビタミンD摂取量の目安は日光にある程度当たっていることを前提にしています。
つまり、日光も食事も不十分な場合、「普通の食生活」ではとても足りないわけです。
【方法3】足りない分は「サプリで補う」という選択肢
特に紫外線を避けたい人や魚が苦手な人、忙しくて食生活が乱れがちな人にとっては、ビタミンDサプリメントが頼もしい味方。
サプリなら必要な量を安定して摂れるだけでなく、血中濃度の改善も早いという利点があります。
ビタミンD不足が深刻で「欠乏レベル」にある人、妊娠中・更年期・高齢者など特別なステージにいる人にとっても、もっとも効率的な手段のひとつでしょう。
海外ではビタミンDのサプリは当たり前。牛乳やシリアルなど、さまざまな食品に添加されているのが一般的です。
最近は日本でも高配合のサプリメントが増え始め、ビタミンD入りの飲み物やお菓子、卵が登場するなど、少しずつ身近な存在になり始めています。
【まとめ】
■ ビタミンDは「浴びて・食べて・補う」の3本柱で増やす
■ 紫外線カットが常識になった今、皮膚でつくるのは難しくなっている
■ 魚や乾燥きのこがカギ。ただし食事だけでは追いつかない現実も
■ 足りない分はサプリで摂るという現実的な選択肢も
どれが自分に足りないのかを知ることで、最適なD活につながります。ライフスタイルに合った方法を組み合わせて、できるところからD活を始めていきましょう。
監修/医師 斎藤糧三(日本機能性医学研究所/斎藤クリニック)
取材・文/蓮見則子