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何を食べればビタミンDが増える? 意外と少ない「天然」の食材たち

2025/07/16

何を食べればビタミンDが増える? 意外と少ない「天然」の食材たち

ビタミンDは紫外線を浴びて作るのが基本ですが、天然の食材からも摂ることができる栄養素。ただし、よく見ると「あれ、これっぽっち?」と拍子抜けするかもしれません。ビタミンDを食べ物で摂るという選択肢。その現実と可能性を整理してみましょう。

D活 ビタミンDを多く含む食材 ビタミンDの多い食べ物

ビタミンDを多く含む食材のこと

「ビタミンDは魚やキノコに多い」とよく聞きますが、あまり共通点がなくてイメージしにくい…。魚なら何でもいいわけじゃないというし、キノコだって乾燥した物に限るとか?

実はこれ、ビタミンDが自然に多く含まれる食材がとても少ないということを表しています。

加工食品や栄養強化食品をのぞくと、代表的な食材はやはり「魚類・魚卵・キノコ類」になってしまうのです!

鮭・サバ・キクラゲ・干し椎茸…代表食材をまずチェック!

ビタミンDには、動物性の「ビタミンD3」と植物性の「ビタミンD2」の2種類があります。

D3は体内での利用効率が高く、血中濃度を上げる力も強いとされており、できればD3優先でとりたいところ。

動物性ビタミンD3を多く含むのは魚類と魚卵。特に鮭・サバ・サンマ・しらす・いくら・すじこなど、脂ののった魚や魚卵に豊富で、皮や肝にも多く含まれるのが特徴です。

一方、植物性のビタミンD2が含まれるのは、乾燥キクラゲ・干し椎茸などのキノコ類。とくに日光にしっかり当てて干したものに限られ、含有量には固体差があります。

ビタミンD2はD3よりも効力が劣ると言われ、「植物性でも摂れるけど主力ではない」と考えるのが妥当でしょう。

食事だけで十分な量を摂るのは至難の業!

1日に摂りたいビタミンDの目安量は、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では9.0µg(360IU)とされています。

ただし、この数値は「日光をある程度浴びている人」を前提とした、あくまで最低限の量。

骨の健康だけでなく、がんや自己免疫疾患、心疾患の予防などをふまえた「最適なビタミンDの血中濃度(40〜60ng/mL)」をキープするには、50〜75µg(2000〜3000IU)/日が必要。

では、ビタミンDを多く含む食事だけで摂ろうとしたら…?

仮に「魚・魚卵・干し椎茸」の3つでなんとか補おうとした場合──
●鮭の切り身(100g)…約30µg(D3)
●いくら(50g)…約16µg(D3)
●干し椎茸(乾燥10g=大きめ4〜5枚)…約8〜10µg(D2)

これでも合計は約55µg。
一見それなりに摂れているように見えますが、干し椎茸は植物性のD2で効力があまり期待できないため、実際に体に届く量はもっと少ないと考えたほうがいいでしょう。

さらに、ビタミンD3を含む食材として知られる「卵」や「肉類」も、含有量は意外と少なめ。卵1個で約1.1µgしかとれません。

このように、日常的な食事から十分なビタミンDを摂るのは、思った以上にハードルが高い! ビタミンDに関しては「バランスのよい食事を心がけていれば大丈夫」とは言いきれないのです。

「摂れない…」で終わらせない。食事アプローチのコツ

ビタミンDが多い食材を毎日摂り続けることは理想ですが、実際はどうでしょう?

魚といっても種類や部位、調理法によって含有量に差が大きく、干し椎茸やキクラゲを毎日食べるのはなかなかのハードル。

さらに、卵を毎日食べるのはNGという考え方も…。機能性医学では、卵や乳製品のとりすぎが「食物過敏症」の原因になることもあるとされているからです。

「Dが多い食材を選ぶ意識」と「たまにでも意識的に補う工夫」。この2つをセットにすれば、無理なくつづけられるアプローチになります。

【まとめ】

■食事だけで十分なビタミンDを摂るのは、実はかなりハードルが高い
■特に「魚・魚卵・キノコ」に多く含まれるが、毎日続けるのは大変
■理想のビタミンD血中濃度を意識するなら、食事だけに頼らない工夫が必要
次回は、ビタミンDを多く含む具体的な食材をまとめます!

監修/医師 斎藤糧三(日本機能性医学研究所/斎藤クリニック)
取材・文/蓮見則子

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