2026/07/16
【D活サポーターに聞く】管理栄養士・料理研究家 麻生れいみさん Part2● 健康意識が高い人ほどビタミンDが足りてない?
健康意識が高くても、ビタミンD不足になることは珍しくありません。実は、麻生れいみさん自身も血中濃度25(OH)Dを測定して初めて、自分がビタミンD欠乏だったことを知りました。では、どうすればビタミンDを十分に保つことができるのでしょうか。麻生さん自身が実践しているD活についても伺いました。

管理栄養士でも、ビタミンD不足だった!
──ご自身がD活を始めてみて、分かったことは?
ビタミンDが大事と気づいても、なかなか理想の数値に追いつかないということです。
私自身、血液中のビタミンD濃度の検査をしたら、25(OH)Dが14ng/mLしかなかった。
つまり私、思いっきりビタミンD欠乏の状態*だったんですよ。
*注)血中ビタミンD濃度25(OH)Dの判定基準は…
【20ng/mL未満:欠乏 20~29ng/mL:不足 30ng/mL以上:充足】
詳しくはこの記事で。▶どうして25? OHって何? ビタミンDの数値「25(OH)D」のナゾに迫る!
その後、サプリメントも活用しながら半年ほどで31ng/mLまで上がりましたけれど。

とにかく「意識していても、ビタミンDが不足しない状態を維持するのは簡単ではない」と実感。
ビタミンDの摂取量、理想は1日100µg(4,000IU)程度*ですが、サプリメントなしでは思った以上に大変です。
*注) D活®ではビタミンDの推奨量を、1日あたり100µg(4000IU)としています。
その理由や根拠についてはこちらで詳しく。▶1日にどれくらい必要? ビタミンDの“理想の摂取量”を考える
──ビタミンDは、日本人に不足しやすい栄養素と言えますか?
言えます。令和6年「国民健康・栄養調査」を見ると、特に不足しているのはカルシウムと食物繊維。そしてビタミンDです。
平均摂取量は男女とも6.6µgで、「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の目安量9.0µgを下回っていました。
ビタミンD不足の人には共通点がある?!
──ビタミンD不足の人には、何か傾向が?
超加工食品が多い方、運動習慣がない方。
そして、極端に紫外線を避ける方ですね。基本、日光に当たって皮膚でつくられる栄養素なので。
──逆に、健康意識の高い人も不足していると聞いたことも…
美容のために一年中過剰なUV対策をしている方や、リモートワークなどで屋内にいる時間が長い方は、不足していることが多いでしょうね。
健康リテラシーの高い女性などはむしろ、ビタミンD不足と考えたほうがいいと思います。
──女性にとって、ビタミンDはどんな存在でしょう?
骨粗しょう症予防だけでなく、免疫や健康寿命を考えるうえでもとても重要な栄養素。
特に女性は、乳がんとの関連について世界中で研究が進められていますからね。
また予防や治療効果を断定できる段階ではありませんが、ビタミンD不足と乳がんリスクや、予後との関連を示す研究も報告されています。
だからこそ常に「不足しない状態を維持すること」が大切だと思います。
──不調を抱えている方で、ビタミンD不足が関係していると感じたことは?
私が診ているがん患者さんは、本当に多くの方が不足しています。
だからこそ、まずはDが足りているかを測定して、自分の状態を知ることが大切だと思っています。
「へぇ〜」で終わらせないために
──指導している方に「ビタミンD不足ですよ」と伝えると、どんな反応?
「へぇ〜」ですね(笑)。
カルシウムや鉄分の不足はとても気にする方が多いですが、ビタミンDについては自覚している方が少ない。
不足していると伝えても、あまり深刻には受け止められないことが多いんです。
ただ、魚をあまり食べないことや、日光に当たる機会が少ないことまでお話しすると、「確かにそうかも」と納得される方は少なくありませんね。
──ビタミンDはまだまだ知られていないな、と感じますか?
はい、ほぼすべての場面で感じます。
多くの方は、ビタミンDを「骨のための栄養素」と考えていますが、実際には「遺伝子の働きにも関わる栄養素」。
そのことをもっと重大なことと受け止めなければいけないですね。
太陽を敵にしないこと
──日光とビタミンDの関係は、どう考えていますか?
ビタミンDは普通のビタミンと違って、皮膚に紫外線を浴びることで作られるというユニークな特徴があります。
人間が太陽とともに生きてきた証拠みたいで、とても面白いなと思います。
──紫外線は避けたい。でもビタミンDも作りたい。そのジレンマは?
女性は、誰もが日焼けを避けます。子どもたちまでも。
紫外線対策とビタミンD生成をどう両立するかは、現代人にとって大きな課題ですよね。
私たちの身体は太陽の光を利用してビタミンDを作れる仕組みを持っている。
大切なのは「紫外線は悪者」と決めつけないこと。
太陽を敵にしないこと。
適度に太陽光を浴びることは必要なことだと気づきましょう。
──ご自身は、日光とどう付き合っていますか?
私は朝起きたら、まず日焼け止め「ソーラーD」を顔に塗るのが習慣になっています。
ビタミンDが作られるのを妨げない日焼け止めというのが、すごい発想。知ってからずっと使っていますよ。
こういう選択肢があることは本当に心強いです。

顔は紫外線の影響が気になるのでしっかりケアしますけど、一方で手のひらを太陽にかざしたり、日中にあえて外へ出たりして、太陽の光を感じる時間を意識しています。
──ビタミンD不足を解消するのに「食事だけでは難しい」と感じることは?
もちろんいつもです。食事だけで十分な量を摂るのが本当に難しい。
食事を基本にしながらも、必要に応じてサプリメントを活用することも大切だと考えています。
──どんな方にサプリメントをすすめますか?
魚をあまり食べない方、屋内勤務の方、そしてがっちり日焼け対策をしている方ですね。
可能であればビタミンD検査をしていただき、結果も参考にしながら提案しています。

──サプリメント選びで大切なことは?
やっぱり品質管理です。
私はできるだけ国内で製造され、品質管理体制が明確な製品を選ぶようにしています。
毎日続けるものだからこそ、何が入っているかだけでなく、どのように作られているかも大切ですよね。
次回は…
魚の缶詰、干しきのこ、ワンプレートごはんなど、料理研究家ならではの視点で、毎日無理なく続けられる「D活ごはん」のコツを教えていただきます。
■ PROFILE ■
麻生 れいみ(あそう れいみ)
管理栄養士・料理研究家・医療栄養学修士。東京医療保健大学大学院医療栄養学研究科修了。慶應義塾大学SFC研究所 食・フードサイエンス&テクノロジー共同研究機構メンバー。全国アスリート臨床栄養協会 理事、日本健康食栄協会 代表、Nourish Lab主宰。
書籍の執筆やメディア監修・出演のほか、12年以上にわたり、がん患者への栄養指導にも携わる。医療と予防医学を食の面から支える活動を続け、ケトジェニックや糖質制限をはじめとする食事指導・栄養療法にも精通。著書の累計発行部数は120万部を超え、『作りおきでやせぐせがつく糖質オフバイブル』(主婦の友社)、『免疫栄養ケトン食でがんに勝つレシピ』(光文社)など著書多数。
▶公式サイト
取材・文・人物撮影/蓮見 則子


